2010年9月18日土曜日

ラウンドアバウト

ちょっと、前になりますが、「日本には信号が多すぎて時間的にもエネルギー的にも非効率、得(ママ)に田舎。交差点は英印でよく見かけるロータリー式をどんどん取り入れたら良い」というツイートを見ました。果たして、ここで言われていることは本当でしょうか。本当なら日本でも積極的に導入すべきと思われますが。。。
まず、ロータリー式の交差点。いま英連邦諸国で普及しているのは、ラウンドアバウトと呼ばれるもので、従来ロータリーといっていたものと少し異なるとのこと。なにが違うかというと、ロータリーへの進入車を優先するか、ロータリー内を還流している車を優先するかの違いだとか。・・・ちょっと考えてもわかりますが前者は交通量がちょっと増えるとデッドロックになりかねません。当然、出る方を優先する後者が優れているはず、となります。

Wikipediaのロータリー交差点を見ると、一般論として交差点との優劣比較が載っています。が、まあ、些細なことは無視しましょう。今考えているのは、日本の田舎に導入して、時間効率、エネルギー効率が改善されるか、なのです。

・・・えーと、効率が悪い原因は、元のツイートに書かれていました。信号です。信号が多すぎるので効率が悪いのだ、と。確かに赤信号でとめられたら、時間は余計にかかるし減速のエネルギーと再加速に要するエネルギーを損します。しかし、赤信号の交差交通、つまり青信号の側は最短時間でエネルギー損なしで交差点を通過できます。青信号側は減速する必要がないということ、これは重要です。

ラウンドアバウトにも、優先という考え方が存在します。と、いうことは被優先側(譲る側)は時間も損しますしエネルギーも損です。ラウンドアバウトは、最短距離で交差点を抜けるものではないので、みんなが少しずつ時間を損します。たぶん、減速する分エネルギーも損します。

結局、総合ではどちらもそう変わらないのではないか、というのがここでの結論です。え、ラウンドアバウトには信号機がないから電気も要らないし変な柱とか建てなくてもいい、と。でも考えてください。そこらあたりの交差点と同じだけの交通量を捌けるラウンドアバウトを作ろうとすると、交差点と同じ面積で済むでしょうか。なんとなく、4倍くらいの面積が必要に思えるのは気のせいでしょうか。

そして何より大事なことを忘れていました。日本は人車混在交通、特に田舎に行くほど人車混在交通が多くなります。ラウンドアバウトって、横断歩道を作りにくいように思うのですが、どうなんでしょうか。・・・またいつか考察してみましょう。

1 件のコメント:

  1. UKからの通りすがり2010/09/20 9:25:00

    私のRTをご覧になってのエントリのような気がしますが,どこでもラウンドアバウトにすべし,というわけにはいかないと思っています.Twitterはその辺の表現が難しいですね.雑ぱくになると思いますが,いくつかコメントを.

    まず,ロータリーとラウンドアバウトの違いを分かっていませんでした.ロータリー=ラウンドアバウトと置き換えて考えていました.流入側に優先権があるのはダメですよね.
    でも,ラウンドアバウトででも,流出先のうちどこか一つの渋滞がラウンドアバウト内部まで達して他の方向の交通の邪魔をするという光景を良くみます.
    市内などの交通量が多いところだと,ラウンドアバウトに信号があったりします.こうなるとラウンドアバウトは止まらなくていい,というのは成立しなくなりますね.

    またお察しのとおり歩行者にとっては優しくないシステムで,ラウンドアバウトの下に歩行者がとおる地下道があるところもありますが,迂回して直線部を横断しなきゃいけないのが大多数です.

    結局のところ,ラウンドアバウトの利点は安全性なのかと思います.右から接近してくるクルマがいるかどうか,を見ればいいだけなので見落とす可能性は少なく,かつ,当たり前ですが速度も落とすので.

    あ,欠点としては,赤信号で小休止ができないことがありますね.都市間の移動になるとラウンドアバウトばかりで数時間停止なし,ということもありました.

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